
イギリスのオックスフォードに本拠地を構えるウィリアムズF1が現地時間27日(金)、本社で2006年の新車FW28を発表した。
●ニューウィリアムズは以前からは逸脱したマシン ●ロズベルグ デビューイヤーの目標は打倒ウェーバー ●M.ウェーバー チームに褒められる ●コスワース 用心深く楽観的に ●ウィリアムズ FW28 デザインの舞台裏 ●FW28 タイヤとエンジンとのマッチング ●ナレイン・カーティケヤン ウィリアムズと契約 ●モバイルキャストと契約 新たな日本企業がF1進出
【F1 ウィリアムズ特集】 楽天ウィリアムズ市場

FW28がパワフルなレースカーであることは明白で、そのデザインはエンジンカバーの後部が突き出ている斬新なものだ。
新車はテクニカルレギュレーションの変更や、新たなエンジンサプライヤーのコスワース、タイヤメーカーのブリヂストン、そしてウィリアムズの意向を的確に反映している。
ニューウィリアムズは以前からは逸脱したマシン
 ウィリアムズがチームの2006コスワースパワードカー、FW28をグローブファクトリーで発表した。サム・マイケルはマシンは以前のモデルから大きく逸脱していると語っている。 「FW28は以前のウィリアムズのデザインからは、新しい空力効果目標の面で大きく逸脱している。しかし、ブリヂストンタイヤやコスワースのV8エンジンへの変更というメカニカルなチャレンジも伴っている。」とマイケルは語った。 「本当に設計することが興味深いマシンとなっているし、2006年は開発に関してこのような状況が続くだろうと信じている。」
「FW28はトップチームへとウィリアムズ再建を果たさなければならないマシンであるため、大きな役割を担っている。現在F1には多くの優れたチームがあり、彼らを倒す方法は単純である。より速いマシンを設計することだ。」と彼は加えた。
ロズベルグ デビューイヤーの目標は打倒ウェーバー
 N.ロズベルグは今シーズンにおいてM.ウェーバーのチームメイトとしてウィリアムズF1チームのレースドライバーを務める。 ドイツ国籍のニコは、元ワールドチャンピオンのケケ・ロズベルグを父親に持つ。 「できる限りのベストを尽くすつもりだし、勝利にトライするよ。もし勝利するためにここにいないのなら、ここにいる資格なんてないからね」と、ニコ。 父親のケケはウィリアムズチームで1982年にワールドタイトルを獲得している。ニコも、いつしかそれを達成することを目指している。 「いつの日か父親と同じことが達成できることを願っているよ」
しかし、ロズベルグはデビューイヤーへ向けて現実的であり、チャンピオンシップのことを考える前に今年はチームメイトを倒さなければならないと考えている。その倒すべきチームメイトはウェーバーである。 「彼は強力なドライバーだから、マークを倒すことは簡単ではないだろう。2005年シーズンにおける彼の問題は、彼が過小評価されていたことだと思う。特に予選において、マークはとても力強いよ」
M.ウェーバー チームに褒められる
 去年、M.ウェーバーは難しいシーズンを送った。彼はポディウムポジションを取り、彼のレースでの初勝利さえ、おそらく期待されウィリアムズに移籍した。ウィリアムズチームはウェーバーのクオリティを賞賛し、2006年ではそのオーストラリアンにより良いマシンを与えるにあたって、チームができるベストを尽くすだろう。 「彼は勝利する機会があると期待できる場所でチームへ勝利をもたらすだろう。彼は深く悩みこんでいたし、最低得点となるポジションを目指すことはなくなるだろう。」とパトリック・ヘッドは語った。 「確かに、あの時点では彼のシーズンに対して彼はかなり幻滅していた。しかし、我々はここに座っているし、彼とも良い会話をし、わだかまりを解いた。」
チームの設立者であるフランク・ウィリアムズはウェーバーのスピードを賞賛した。 「去年我々のマシンで行なった彼の予選ラップは本当に顕著なものだった。彼はとても速いし、技術のあるドライバーである。去年以上に優れた装備を彼に与える必要がある。」
コスワース 用心深く楽観的に
 ウィリアムズF1 FW28の発表会で、新しいエンジンパートナーであるコスワースが今シーズンの機会について用心深くも楽観的であると語った。 そのエンジンサプライヤーはF1中で唯一、カーマニュファクチャラーでない。 「エンジンレギュレーションの状況が劇的にシフトするに従い、我々はすばやく2006F1シーズンに用心深く楽観的な考え方でアプローチしている。」とコスワースのCEO、ティム・ロートシスは語った。 「CA2006 V8は、去年の11月にウィリアムズF1 FW27C インターリムカーに最初に導入された。そのときから、テストマイレージ7000kmもの過剰な走行距離をつんできた。進化を果たしたし、ここまで、ウィリアムズとコスワースは今シーズン競争力のあるレースを楽しめるパートナーシップへの期待を有効なものにしている。」
ウィリアムズ FW28 デザインの舞台裏
 イギリスのオックスフォードに本拠地を構えるウィリアムズF1が現地時間27日(金)、本社で2006年の新車FW28を発表した。
大々的に披露された同チームのニューマシンの最大の変更は、3.0リッターV10エンジンが2.4リッターV8エンジンにスイッチしたことで、供給元もコスワースと新たにパートナーシップを結んでいる。
V8エンジンに変更したことで、今年はどのチームもパワー不足に対応しており、F1デザイナーたちはそれを補うために、空力デザインの向上に挑んだ。FW28においても、その点がマシンデザインの基盤となり、クルマの空力戦略や、そり返った形状のリアウイングに反映されている。また、ウイングのドラッグを削減する一方で、ダウンフォースの維持を目指している。
これらの戦略をサポートするため、高いサイドポッドコンセプトが採用され、下部が大きく切り取られた。したがってクルマのリア部分に、スムーズかつ効率良く空気が流れる。
デザイナーたちは空力効果でパワー不足を取り戻そうと、必死の取り組みを試みたが、FIAはバージボードを取り除くなど、クルマのフロント部分が劇的に変わるようなボディワークにも制限を課している。
ウィリアムズのデザインオフィスでは、フロントウィッシュボーンのマネジメントをゼロキール・オプションにすることで対応した。この部分のデザインについては、F1パドックでも論争と修正点の一つとなっている。しかし、ゼロキール・ソリューションは明らかに、最高の空力ソリューションを提供している。さらに、チームは直列のフロントウイングを開発しており、試験的に投入した2005年のラスト2戦で成功を収めている。
FW28 タイヤとエンジンとのマッチング
 2006年の予選方式は3点ほど見直された。特に低燃料量で走るという点と、最後のセッションはレース燃料で走るという2点は、2006年のレース戦略アプローチが大きく変わることを意味している。それはデザインと燃料タンクの大きさにもいえることだ。
同様にタイヤ交換が復活したことで、レギュレーターのデザインやクルマのパーツデザインにも明らかに影響を及ぼしている。また、タイヤ磨耗の変化、サスペンションと重量配分のメカニカルセットアップにも関係している。
ブリヂストンタイヤへの転向によって、クルマの重量配分を完全に見直し、ブリヂストンタイヤの性質にウィリアムズFW28のダイナミックな特徴を合わせ込むため、サスペンションジオメトリーの見直しも求められた。テクニカルディレクターのサム・マイケルは、この点に関して次のように語っている。
「FW28は新しい空力効率の目標だけでなく、ブリヂストンタイヤとコスワースエンジンに変更したメカニカルな挑戦においても、前身のウィリアムズ・デザインから大きく変貌を遂げた。デザインするには非常に興味深いクルマであり、その流れは2006年の開発でも継続されると信じている」
また、FW28にとって、コスワースへの変更も大きな要素となっている。CAV8エンジンの開発においては、ウィリアムズとコスワースという2つの組織の間でオープンな哲学と、文化の融合という特長がある。それは積極性や生産力が足りなかったわけではない。
コスワースのCEOティム・ルーシスは自社のエンジンについて、こう語っている。 「エンジンのレギュレーションが大幅に変わったことで、慎重かつ楽観的で、エキサイティングな2006年シーズンに臨んでいる。ウィリアムズF1とのパートナーシップは私たちの関係を強め、より意欲をもたらすものだ。サーキットでテストが始まって以来、非常に生産的な結果が出ている。CA2006V8エンジンは昨年11月、初めて暫定のFW27Cに積まれ、7000kmを超える距離を走った。ウィリアムズとコスワースによって、ここまで進化したことは、コンペティティブなシーズンを楽しんでいるパートナーシップへの期待を立証するものだ」
新V8エンジンのドライブトレイン(動力を伝達する経路)のデザイン戦略は、ウィリアムズのシームレスシフト・テクノロジーが発展したもので、2006年シーズン前半の流れになると予想される。
7速のトルクギアボックスは、ノーザンプトンにあるコスワースのダイノテストで行われた開発進化と検証作業のたまものだ。テクニカルパートナーシップの深さと強さを示している。シームレス・トランスミッションは、レースで1周あたり平均0.4秒のアドバンテージとなる。
ナレイン・カーティケヤン ウィリアムズと契約
 2006年の新車FW28を発表したウィリアムズF1チームが、ナレイン・カーティケヤンとチーム第4のドライバー契約を交わした。
“世界最速のインド人ドライバー”と呼ばれるカーティケヤンは、昨年12月に行われたウィリアムズのテストに参加し、ドライビング技術とマシンへの適応力の高さをチーム関係者に印象付けていた。
今シーズン、グランプリ初日の金曜日に3台目のマシンを走らせることができるウィリアムズは、アレックス・ブルツとテストドライバー契約を結ぶ一方で、若いインド人ドライバーの能力も高く評価。今回の契約はチームがカーティケヤンに寄せる信頼の高さを証明するものだ。
自らの才能を磨くことと、重要なテストプログラムに貢献することになったカーティケヤンは、新しい技術パートナーであるコスワースとブリヂストンと共に、2006年のチャンピオンシップを戦うウィリアムズに飛躍をもたらすことが期待されている。
チーム代表のフランク・ウィリアムズは、 「12月のテストで、ナレインがフィードバックしてくれた意見は、エンジニアにとって非常に興味ある内容だった。彼はレースやテストでチームに大きく貢献してくれるだろう。正式にチームの一員に迎えたことをうれしく思う」と語っている。
カーティケヤンもチームとの契約に関し、 「2006年に何をすべきか、それを見つけるまでに時間がかかったが、昨年の暮れにウィリアムズのテストに参加したことで、ウィリアムズと契約に至るという最高の結果となった。この日を迎えることができてうれしい。FW28のテストと今年のウィリアムズの競争力アップに貢献したい」とコメントしている。
モバイルキャストと契約 新たな日本企業がF1進出
 27日(金)に新車発表を行ったウィリアムズF1チームは、テクニカルスポンサーとして日本企業の『モバイルキャスト』と契約したことを発表した。
東京に本社を構えるモバイルキャストは、ブルートゥース・ワイヤレス通信を中心とした一連の製品に力を入れるパイオニア企業で、今後は海外に向けても広くブランドを展開するという大きな計画を持っている。その手始めとしてウィリアムズと提携し、国際的な製品作りとブランド開発のために、市場を切り開いていくと見られている。
今回のスポンサーシップで特筆すべきは、モバイルキャストの製品にウィリアムズのロゴが入り、消費者は2006年シーズンを通して、その製品を購入することができるという点だ。同時にモバイルキャストの名前も、ウィリアムズの新車FW28のリアウイングからノーズコーン、チームのトラックやガレージの壁に至るまで付けられる模様。
モバイルキャストはF1のスポンサーシップでマーケティング利益を得ることになるが、両者はモバイルキャストのワイヤレステクノロジーを駆使した数々の技術プロジェクトや、チーム活動における最新鋭のコミュニケーション装置のテクノロジー面で協力していくことになる。
代表取締役社長兼CEOの赤池英二氏は次のように語っている。 「私たちの企業と製品をターゲット市場で認知してもらうために、日本ではモータースポーツのスポンサーシップで成功してきました。国際市場に乗り出すために、同じプロセスを踏むことは、私たちにとって全く理論的なことです。ウィリアムズのプロフェッショナルなアプローチと、企業の利益となるF1マーケティングの活用における市場での待遇に驚いています」
一方、ウィリアムズのフランク・ウィリアムズ代表も、この提携に期待しているようだ。 「テクノロジーによって動いているウィリアムズのような環境では、取り立ててテクノロジーに驚かされることは少ない。しかし、モバイルキャストから提示されたものは特に印象的で、最先端を行っていた。革新的で先進的な組織とパートナーを組む機会は重要だ。モバイルキャストの長期的投資が健全で、技術的に実りある決断であることを証明したい」
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テーマ:F1GP 2006 - ジャンル:車・バイク
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